■ サイドバー：Chris Trott（Trottie Golf）プロフィール
現職：TaylorMade Golf グローバルツアーマネージャー
専門：プロ・アマ問わず、プレーヤーのスイングとフィーリングに基づくクラブフィッティング
主な担当選手：Tiger Woods、Scottie Scheffler、Nelly Korda、Rory McIlroy、Collin Morikawa、Jason Day、Tommy Fleetwood、Dustin Johnson、Brooke Henderson、Charley Hullほか
実績：20年以上のツアー現場経験を持ち、PGA、LPGA、European Tour、Ladies European Tourで多数の勝利に貢献。世界中のトッププレーヤーから絶大な信頼を得る。YouTube「Trottie Golf」ではフィッティング解説やツアー裏話も配信中。
「Full Swing KITは設計段階から徹底的に“現場での使いやすさ”と“安定した精度”の両立を目指しました。
まず、Radar本体にはFrequency Hopping機能を搭載し、周囲の電波環境を常にモニタリングして自動で干渉を回避します。これにより、同じ打席や隣接する練習場で複数台のLaunch Monitorを同時稼働させても、計測精度が落ちません。
次に、従来のようにDual Radar構成を取らず、24GHz Single RadarでShort RangeとLong Rangeの両方をカバーできる設計を採用しました。これにより、筐体の小型化・軽量化・低消費電力化が可能になり、持ち運びや屋外利用の利便性が大幅に向上しました。
また、Radarから得られるBall DataとClub DataはTourレベルの正確性を確保しており、Laser Rangefinderによる実測値とも±1yd以内の差に収まります。この結果は我々にとって驚きではなく、開発中から行ってきた数百時間以上のフィールドテストと完全に一致するものでした。
つまり、価格を抑えながらもTourプロやフィッターが信頼できる精度を実現した、というのが今回の最大の成果です。」
JOHN DELEON
R&D責任者
「これまで何度もLaunch Monitorを使ってきましたが、正直に言うと、最初は**$5,000のFull Swing KITが$20,000超のTrackManやGCQuadと本当に同じレベルの精度を持っているとは思っていませんでした。
私はプロとして、距離やスピンのデータを日常的に使っています。試合に勝つためには、自分のCarry距離、Spin量、打ち出し角**を正確に知ることが欠かせません。屋外で打つ時は風の影響もあり、実際の数値とLaunch Monitorの表示がずれることはよくあります。
しかし、今回のテストでは、KITが示したデータはLaser Rangefinderの実測値と±1yd以内で、他の高額機種ともほぼ完全に一致しました。特にWedgeショットや8 Ironのような、精密さが求められる距離での一致度は驚異的でした。
アマチュアのゴルファーにも言えることですが、自分が『150yd飛んでいる』と思っているクラブが、実際は140ydしか飛んでいないことはよくあります。その誤差がコースマネジメントやスコアメイクに直結します。KITを使えば、自分の実際の距離やスピン傾向を数値で把握でき、それが即座に上達へのフィードバックになるんです。
私自身も、このKITを個人的な練習やセッションで使いたいと思いました。特にオフシーズンや悪天候の時期に屋内で使えるだけでなく、ツアー帯同中に屋外でのデータも取れる“Dual環境対応”は大きな魅力です。これは、プロだけでなく競技志向のアマチュアにも強く勧められる製品だと感じます。」
TAYLOR
Tester／元Korn Ferry Tour選手
「今回の最大の目的は、$5,000のFull Swing KITが、高額機種と肩を並べる精度を実現できることを、業界関係者や一般ゴルファーの目の前で証明することです。
市場では“価格が安い＝精度が低い”という先入観がまだ根強くあります。多くの人は、20,000ドル以上のLaunch Monitorと比較して、KITのような製品を“ローエンド”カテゴリーに入れてしまう。しかし、実際にデータを並べてみれば、そのイメージが誤りであることがわかります。
この取り組みの裏には、Tiger Woodsからの強い要望もありました。彼は『屋外で、インドアと同じように信頼できる計測ができる製品を作ってほしい』とだけでなく、『もっと多くのプレーヤーが手にできる価格にしてほしい』とも言いました。つまり、プロだけでなく、全てのゴルファーがTourレベルのデータにアクセスできる世界を目指すべきだということです。
さらに、私たちは**TGL（Tech Golf League）といった先進的なプロジェクトにも関わってきました。そこで培った知見から、KITは屋外の広大な練習場から屋内のシミュレーター環境まで、あらゆるシチュエーションで一貫した高精度の計測が可能です。これはVersatility（多用途性）**の面で他社製品と一線を画しています。
今回のイベントは、“机上のスペック”ではなく、“リアルな環境”で比較した時にどの機器が信頼できるかを見せる場でもあります。私たちは、完璧にフラットな芝、アゲインストの風、レーザーによる実測という条件下で、何十本ものショットを打ち込み、全ての数値をオープンにしました。これが私たちの自信の証であり、消費者が求める『透明性』だと思っています。」
JASON FIERRO
FULL SWING COO
■ 技術的比較ポイント
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GCQuad：Camera-basedでBall初期約4ftを計測、その後推定。Windの影響は反映されない。
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TrackMan：24GHz＋10GHz Dual RadarでShort Range・Long Rangeを別計測。
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Full Swing KIT：24GHz Single Radarで短・長距離を同時処理。Frequency Hopping機能でInterference回避。小型・軽量でCostも低い。
【世界初公開データ】Full Swing KITがTrackMan & GCQuadに挑む ― 世界No.1フィッターChris Trott監修・屋外実戦比較テスト
アメリカのシークレットロケーションで行われた今回のテストは、Full Swing社が主催した屋外比較検証イベントだ。元Korn Ferry Tour選手のChris Bryantをテスターに迎え、GCQuad（Camera-based）、TrackMan（Dual Radar）、そしてFull Swing KIT（Single Radar）の3機種を同条件で比較。
さらにLaser Rangefinderによる実測値を加え、精度・信頼性を徹底的に検証した。進行役は、世界トッププレーヤーのクラブフィッティングを手掛ける伝説的フィッター、Chris Trott（Trottie Golf）。彼はTaylorMade Golfのグローバルツアーマネージャーを務め、Tiger Woods、Scottie Scheffler、Nelly Korda、Rory McIlroy、Collin Morikawa、Jason Day、Tommy Fleetwood、Dustin Johnson、Brooke Henderson、Charley Hullなど、世界最強クラスのプレーヤーから信頼を寄せられてきた人物である。
その圧倒的な現場経験と選手への理解が、この比較テストの信憑性をさらに高めている。
